<レスリング:ロンドン五輪男子フリースタイル60キロ級代表最終選考会>◇7日◇東京・駒沢体育館

 五輪代表まであと一歩届かず湯元健一に敗れると、前田翔吾(至学館大職)はマットで大の字になって顔を覆った。在学中に日体大レスリング部の不祥事で、無期限活動停止になった時期も乗り越えてきた24歳のレスラーは「言葉が見つからない。これで終わりなんだな」とぽつりと話した。

 2009年世界選手権5位の実力者。得意の組み手で湯元健の長所を消し、最初の試合をものにしたが、最後の試合でタックルを決められた。「2試合目は攻められっぱなしで、入りこませてしまった」と悔やんだ。