<ビーチバレー:スポーツクラブNASオープン>◇最終日◇6日◇東京・お台場海浜公園

 ロンドン五輪出場を狙う浦田聖子(31=千の花)西堀健実(30=丸善食品工業)組が、国内ツアー開幕戦を優勝で飾った。同じく日本代表の田中姿子(36)溝江明香(21)組に2-1で競り勝った。浦田にとって大親友で今月16日に結婚する元バレーボール全日本代表の落合真里さん(30)を祝福する勝利にもなった。

 「11月に結婚式するんですよ~!

 本当におめでとー」。優勝を決めて取材に答えていた浦田が、落合さんの姿を見つけて声を弾ませた。中学時代のバレーボールのジュニア合宿で意気投合。競技の歩む道は違ったが、ともに日本代表として刺激し合ってきた。「1カ月間で23日一緒にいたことも」と話す落合さんは、今月16日に会社員の永峰さんと結婚する。涙を流して優勝を喜んでくれる姿に浦田も目をうるませた。オフの1カ月間のブラジル合宿で磨いたサーブが切れた。「重点を置いてやってきたことが生きた」という西堀が、第1セットから連続エースを決めるなど好調。第3セットでもサーブから流れをつかんだ。

 前夜、浦田の兄寛士さん一家に第2子の妊娠が判明。母の日も近く、「浦田家に新たな家族も増える。お母さんもありがとう」と優勝インタビューで感謝した浦田。五輪出場へは「状況は厳しい」と認めるが、祝い事ずくめの勢いも借りて、ロンドンを目指す。【阿部健吾】

 ◆ビーチバレーのロンドンへの道

 男女とも6月18日付のワールドツアーランク16位以上が出場権獲得。日本女子は浦田・西堀組の36位が最高位で、残りのツアーでの好成績が必要。逃した場合はアジア地区最終予選を兼ねるコンチネンタル杯(6月、中国)へ。1カ国2チームの国対国、ベストオブファイブ(5試合中3勝先取で勝ち抜き)のトーナメント形式で争い、優勝国が五輪出場権獲得。うち1チームが五輪に出場できる。2、3位は直後の世界最終予選(イタリア)へ。同予選の10カ国中上位2カ国が五輪に出場する。