両手をきっちりつく「立ち合い正常化」を打ち出した武蔵川新理事長(60=元横綱三重ノ海)が19日、朝青龍の反論を一蹴した。前日18日に朝青龍が「互いに息が合った立ち合いなら止める必要はない。急に言われても直らない」などと語ったことについて、朝げいこ終了後に「手をつかなくてもいいって言うのか?

 ちゃんとルール(勝負規定)に書いてあるだろ」と一喝。厳格化方針に変更がないかを問われると「当たり前だ!」と断言した。

 打ち出し後にもあらためて「手つき徹底」の方針を貫くことを強調した。不平不満をこぼす力士について「今まで何をやってきたのかということだ。各力士、師匠も、けいこからビシッとやるべきだ。きちんとするのは当たり前」と指摘した。

 この日も多くの力士に立ち合いの乱れが目立つなど、土俵の混乱が続く中、見解のばらつきが見られた審判部も基準を統一する方向で動きだした。放駒審判部長(元大関魁傑)は「場所後の師匠会で講習会をやるという話もある。その前に審判部の見解を統一することを2人(三保ケ関、貴乃花両副部長)と確認した」と話した。朝青龍の主張には「個人の見解を言うのは自由だが、勝負規定に書いてあるんだから」と相手にしなかった。