<大相撲初場所>◇5日目◇14日◇東京・両国国技館

 稀勢の里が会心の相撲で、白鵬とトップを並走する。嘉風を突き押しから左四つであっさりと下した。初日から5連勝は自己タイで、昨年夏場所以来2度目。前回は優勝争いを演じ、13勝で敢闘賞となった。

 今年こそ、という思いがある。勢いづくスタートに、自然と笑みが漏れる。「上手を取ったら、向こうが力を抜いた。不満はない。完ぺきではないが、勝つことが一番大事」。内容にも手応えがある。把瑠都、琴奨菊、旭天鵬と、いずれも負け越している苦手を破った。鳴戸親方(元横綱隆の里)も「よく研究している。ここまで注文はない」とほめる。

 6日目は琴欧洲と、大関戦第1ラウンド。「こわごわせずに迷わないことが一番。思い切っていく」と話す。千代大海が引退。同じたたき上げから大関へ、今年こそ目覚めることができるか。