<大相撲初場所>◇11日目◇20日◇両国国技館

 西幕下筆頭の駿河司(29=入間川)が、負け越した。上林に寄り倒されて4敗目。勝ち越せば春場所(3月14日初日、大阪府立体育会館)での新十両が濃厚だったが、今場所の挑戦は失敗した。

 普段は冗舌な駿河司も、さすがに口数が少なかった。お互いに呼吸が合わず、4度目となった立ち合い。立ち遅れてもろ差しを許すと、上林に下から起こされながら寄り倒された。「相手が突き押しなので、立ち合い負けしないようにしたんですけど…」。2連勝の好スタートを切りながら、5場所ぶりに負け越し。自己最高位まで上り詰め、勝ち越せば新十両が大きく近づいたが、今場所の悲願成就は、果たせなかった。「今回は相撲を楽しんで取れなかった。さすがに、これだけ『チャンス』と言われると、緊張を隠すのは無理でした」と肩を落としていた。