野球賭博に関与した力士が、10日の秋田巡業で「みそぎの奉仕活動」を行った。午前8時30分から約30分、豪栄道(24=境川)、雅山(33=武蔵川)ら名古屋場所を謹慎休場し、夏巡業に参加している9関取が、約30人の若い衆とともに会場の秋田県立体育館周辺を清掃。まわし姿で大粒の汗を流しながら、たばこの吸い殻などを拾っていった。豊ノ島(27=時津風)は「いろんな意味で原点に戻れる」と話し、豊響(25=境川)も「信頼回復のため、積極的にこういうことをやっていきたい」と神妙だった。

 主催者によれば、協会側から「社会貢献をしたい」と要望があり、清掃活動を提案したという。関取衆はけいこの時間帯になるため、当初は若い衆だけで予定していたが、9関取が自主的に参加した。夕方には11日の巡業地・北秋田市へ入り、大関把瑠都(25=尾上)ら6力士が慰問。放駒巡業部長(元大関魁傑)は「時間の許す限りは」と、秋巡業も積極的に社会貢献活動を行う意向を見せた。失われた信頼を取り戻すため、角界は「イメージアップ作戦」で必死に汗を流している。