<バレーボール:全国高校選抜優勝大会:古川学園(宮城)3-0共栄学園(東京第1代表)>◇6日目◇25日◇東京・代々木体育館◇女子準決勝

 女子の古川学園が3年連続9度目の決勝進出を決め、11年ぶり5度目の優勝に王手をかけた。ライト大野果歩が両チーム最多の18得点と活躍し、共栄学園にストレート勝ち。3年連続同一校対決となる26日の決勝で、史上初の3連覇を狙う東九州龍谷(大分)と対戦する。

 昨年まで2年連続で涙した雪辱の決勝コートに、古川学園が歩を進めた。2年連続でセンターコートに立った大野果歩が、同じユース日本代表の共栄学園ライト堀川との「スーパーエース対決」を制した。アタック決定率は25打数16得点と驚異の64%をマーク。ブロックでも2得点を決めた大野果歩は「(ユース代表でも)同じポジションなので絶対に負けたくなかった。打たれたら打ち返す気持ちでした」と振り返った。

 双子の妹のセンター果奈も発奮。15点まで競り合った第2セットは、勝ち越しの連続得点で突き放した。高さで勝るチームは、相手攻撃を封じる計14ブロック得点。182センチと181センチの姉妹の腕には「ツイン・タワー」の文字。さらに大野果歩は「塗り壁ブロック」と書き込み、相手攻撃を粉砕した。レフトエース佐々木美麗主将(2年)も計14得点と活躍。昨年までの悔しさを知る2年生たちがチームを引っ張った。

 ともに過去4回の優勝を誇る東九州龍谷との決勝では、八王子実践(東京)に並ぶ大会最多優勝記録がかかる。全国選抜では過去4戦全敗と分は悪いが、前回優勝の99年も、2年連続準優勝から「3度目の正直」で果たしたというデータもある。東九州龍谷・相原監督と3年連続の日体大同級生対決になる岡崎典生監督(41)は「私が一番、悔しさを味わってきた。3度目の正直。昨年よりセンター線のブロック力が上がっているので、今回はシュンとさせたい」と闘志を見せた。【佐々木雄高】