ソフトバンクがオリックス6回戦(ヤフオクドーム)で劇的な延長10回サヨナラ勝利を飾った。明石がサヨナラ弾を放ったが、日刊スポーツ評論家の浜名千広氏は、その直前の守りでの今宮のスーパープレーも称賛した。

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今宮のスーパープレーがチームの窮地を救った。延長10回表2死一、二塁。1点も許されない場面でセンターへ抜けようかという当たりを横向きに捕球すると、センター方向へ流れた体とは逆方向の二塁へ送球。体をひねり、真横のまま宙に浮いた状態だった。自分も遊撃手をしていたが、あんな体勢で送球したことはない。

普通の遊撃手なら捕球するだけで精いっぱい。今宮は捕球する直前から、二塁でアウトに出来る自信があって、二塁へ投げられる体勢が取れるように捕球している。体の強さ、バランスというフィジカル面もそうだが、アウトにしようとする判断力もすごい。

アウトでなければ、二塁走者は本塁に返っていたし1点を勝ち越されていた。前日の抑え失敗を払拭(ふっしょく)するための雪辱のマウンドだった森も救われたことになる。チームはもちろん、守護神も救ったスーパープレーだった。(日刊スポーツ評論家)