阪神は19日ぶりとなるホーム甲子園で出直しをはかる。長期ロードは巨人に3試合連続で完封負けを喫した。特に今季は東京ドームで6戦6敗と分が悪すぎ、首位をいくライバルに組みしやすい意識を植えつけてしまった。

好不調の波が大きい打線だが、わたしはもともと「4番」は大山で押し通すべきと思っているほうだ。それは現時点でサンズ、ボーアよりも対応力があると踏んでいるからだ。また逆に、両外国人が日本の配球に戸惑っている様子が見て取れるからでもある。

これからの大山には、1球で仕留める経験を積ませたい。追い込まれながらも速い球で勝負されるのは、まだ相手から怖がられていない証拠だろう。そこを1球でガツンと打ち返して恐怖感を与えれば、インコースに投げにくくなって配球も読みやすくなる。

近本が打ち始めたので、クリーンアップに勝負強さが出れば必然的に得点力はアップする。前々からいってるように、サンズ、ボーアとも速い球に苦しめられている。この点は教え方によって必ず変化するとみている。

ボーアもメジャーで150キロ超の速球を打っていたはずなので、対応できないはずがない。現状は膝元を突かれ、そこを意識するあまり、外にも手を出している。真面目な性格で、打順を下位に下げられて戸惑っているようにもみえる。ここはボーアにも、教えるほうにも我慢が必要だ。(日刊スポーツ評論家)