日本ハムの王柏融が来日3年目でようやく日本のプロ野球に適応した打撃を見せている。オリックスの山本から打った第1打席の本塁打も、今までなら様子見であてにいく動作が入り、最後に投じたカットボールもつまらされていた。ところがこの日は自信を持って振り切っていた。

フォーク2球で追い込まれたが、泳いでファウルを打っていた様子からも明らかに直球に合わせていた。相手は好投手。まずは直球に合わせないと打ち取られると分かっていたのだろう。試合前から相手投手のイメージができており、打席に立つまでのアプローチが昨年とは違っている。

日本ハムは1~3番を打てる左打者はいるが、5番以降に置きたいパワーヒッターがいなかった。王柏融が好調で5番に座ることによって4番中田、5番王柏融、6番大田の打線が組める。右、左、右となる打線は相手も嫌だと思う。

先発の加藤は7回に初めて先頭打者を出し、その後もつながれて1死一、二塁のピンチを迎えた。そこから6番伏見に2球、7番紅林に7球を投じたが、1球の投球ミスもなく、投げきった。今年の加藤は期待できると思わせる投球だった。(日刊スポーツ評論家)