ソフトバンクにとって5月の連休は文字通り「黄金週間」となった。月をまたいで敵地・仙台で楽天に連敗したものの、憲法記念日の3日からオリックス、ロッテに6連勝。とにかくよく打った。6試合で計80安打、47得点、チーム打率3割4分9厘の豪打ぶりだ。

好調打線のけん引役は「1番三森」だろう。開幕前から課題と指摘してきた「1番打者」「セカンド」の固定が、三森の成長で2つまとめて解決したのだから、チームにとって何より大きい。首位を走る楽天も日本ハムから移籍した西川がリードオフマンとして活躍。やはり打線のカギは「1番打者」が握っていると言っていい。

さらにホークスにとって攻撃のバリエーションを増やしているのが「2番」の存在。相手投手の右左によって牧原大、今宮の併用だが、ともにしっかりと結果を出している。理想は「1、2番の固定」だが、今は2人の併用でいいと思う。単なる送りバントでなく、エンドランの多用も彼らは確実にこなしているし、ベンチの考えを理解して打席に入っているように感じる。采配を把握しているとエンドランなども決まりやすいものだ。

昨年はホークスの攻撃の形が最後まで確立できなかったが、今年は「2022年型」が早くも見えてきた。何より大きな収穫と言える。(日刊スポーツ評論家)

牧原大成(2022年4月22日撮影)
牧原大成(2022年4月22日撮影)
今宮健太(2022年5月8日撮影)
今宮健太(2022年5月8日撮影)