ホーム最終戦を白星で飾れなかった阪神。これが優勝争いを演じていた一戦なら、愚痴のオンパレードだった。
桧山 どこかでまだ優勝した雰囲気を引きずっているかのような戦いに映ったというのが正直な印象だった。中日に先取点をとられた後、ここから逆転というシチュエーションになっても結果につながらず、集中力に欠けているように感じてしまった。それに個々のタイトルがかかっている選手と、そうでない選手には緊張感に差もあるように思えた。
3点ビハインドの6回無死満塁から、佐藤輝、ノイジー、坂本が凡退した。7回も先頭になった木浪が二塁打で出塁したが得点には至らなかった。
桧山 やはり“ここ”というときは点をとっておきたかった。チャンスをモノにできないと心配になってくる。ホーム最終戦でファンに勝ちを見せることが出来なかったのは残念だった。ここからのチームはビジターになるが、着実にモチベーションを上げていきたい。
今シーズンはビジターでも強い虎で、2年ぶりに勝ち越した(39勝27敗2分け=27日現在)。この10シーズンでビジターに勝ち越したのはわずか3回だから、勝負強い“内外弁慶”だったといえる。
桧山 優勝するチームのホームでの勝率は5割以上だろうから、ビジターでどれだけ勝てるかにかかっていた。これからビジターの残り4試合をいい形で終えたいし、個々が状態を上げながら、うまくCSに合わせたい。
【取材・構成=寺尾博和編集委員】