阪神が対巨人、DeNAに2カード連続負け越しを喫した。開幕前から期待が大きかっただけに、ゲームセットの瞬間にスタンドからもれたため息が「大丈夫か?」という気持ちを表した。

桧山 確かに開幕からチーム全体的に調子が良いとは思えないです。でも3連敗しているわけではないし、これから粘り強く戦っていけば、すぐに勝率5割に行き着くはずです。巨人、DeNAの6戦をみていて、ピッチャーは踏ん張りをみせています。打線に反発力がほしい。クリーンアップの奮起が必要です。

佐藤輝を6番に下げ、前川を5番に起用した。4回は前川が左二塁打、佐藤輝が右前打で、この2人が機能し、2点をリードした。

桧山 佐藤輝はカード2戦目もタイムリーを打ちましたが、凡打するにしても内容が良くない。打席に立ってみないと状態がわからないし、何とかしてやろうという必死さが伝わってきません。岡田監督も打てないなら打順も下げるし、スタメンを外す可能性もあるよという厳しい姿勢でいると思いますね。

阪神ベンチは2点リードの6回、西勇が1点を返された後、1死満塁になったところでスイッチを決断する。だが代わった桐敷が、代打楠本に1-2からのフォークをとらえられた。中前に転がった2点タイムリーが決勝打になった。

桧山 代打の楠本は、2ストライクに追い込まれ、3球目のきわどいフォークによくとどまった。続けざまの同じフォークを打ち返したわけだから、楠本のほうが上回った。阪神はリリーフ陣も踏ん張っている。DeNAは打線に“圧”を感じますが、巨人も含めて、ピッチャーの戦力層は阪神が上。森下、大山、佐藤輝のクリーンアップで得点力を上げたいですね。

【取材・構成=寺尾博和】