プロ野球は12日(土)からセ・パ両リーグでCSファーストステージ(S)が始まる。セ・リーグは2年連続の日本一を狙う2位阪神が、3位DeNAと甲子園で戦う。首位巨人とのファイナルS(東京ドーム)で激突するのはどちらか。日刊スポーツ評論家の宮本慎也氏(53)がファーストS、ファイナルSの勝敗の行方を占った。

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CSは短期決戦。ただでさえセ・リーグは大混戦で難しいが、それを踏まえて予想するなら単純にCSファイナルステージ(S)で1勝のアドバンテージがある巨人が日本シリーズ進出の本命だろう。

CSファーストSは、投手力の阪神に対し、打力のあるDeNAが対戦する。対照的なチームカラーで、どういう戦いになるのか興味は尽きない。

対戦成績は阪神の13勝11敗1分け。それほど差があるわけでないが、2勝したチームがファイナルSに進出する“超短期決戦”。投手力のある阪神が有利だろう。

ポイントは高橋がどこで先発するか。今季後半に1軍復帰し、登板した試合だけで判断するなら実力はエース級。しかし復帰後は中10日の間隔を空けており、そうなるとファーストSかファイナルSの1度しか先発で起用できそうにない。実質的なエース・才木が初戦に先発すると、ファーストSでもつれた場合の3戦目か、ファイナルSの初戦のどちらかになるだろう。

阪神の中継ぎ陣は強力で層も厚い。負け越したら終わりなだけに、惜しみなく好投手をつぎ込んでいける。いくらDeNAの打線が強力でも、打撃戦に持ち込むのは簡単ではない。

DeNAが打撃戦に持ち込むためには、1番を打つ梶原がキーマンになる。2番・牧、3番・佐野、4番・オースティン、5番・宮崎は強力。梶原が塁に出れば破壊力が上がり、得点力は増す。経験の浅い梶原が短期決戦でどういう活躍ができるのかが焦点になる。

ただ、DeNAには守備力の不安がある。セ・リーグワーストになる失策数で、土のグラウンドの甲子園ではさらにその不安が大きくなる。単純にゴロを捕る技術やスローイングの悪い選手が多いというだけでなく、守備範囲や状況判断などを含めると、単純な失策数よりもマイナス面は大きい。短期決戦なら致命傷のミスが出る可能性も低くなるが、プレッシャーのかかる試合ではミスも出やすくなる。投手陣の足を引っ張るかもしれない。

CSファイナルで待ち構える巨人は、初戦の戸郷と2戦目に先発しそうな菅野で勝ちたいところ。初戦に先発すれば中4日の最終戦に先発できるだけに、戸郷の初戦は間違いないだろう。2戦目の先発が濃厚な菅野で連勝し、1勝のアドバンテージで日本シリーズ進出に王手をかけたい。

打線は1番を打つ丸と、何番を打つか分からない浅野がカギを握る。丸はポストシーズンで活躍したイメージが薄い。もともと打線は得点力があるとは言い難いだけに、1番を打つ丸がどれぐらい長打を打って得点力不足を補うか。経験のない浅野も、シーズン終盤にはラッキーボーイ的な活躍をした。それでも大一番での実力は未知数。2番や5番を打つことはないだろうが、何番を打つかで打線の“つながり”は変わってくるだろう。

混戦を制した巨人がそのまま日本シリーズに進むのか、それと悔しい思いをした阪神とDeNAがリベンジするのか。セ・リーグ代表をかけた戦いを注目していきたい。(日刊スポーツ評論家)

【イラスト】クライマックスシリーズ、日本シリーズの日程
【イラスト】クライマックスシリーズ、日本シリーズの日程