阪神先発の村上頌樹投手(26)が今季最短となる4回7安打5失点で降板し、今季初黒星を喫した。2回に打者一巡の猛攻にあい、5安打5失点。1番二俣に14球を要するなど粘りにあった。3四球、5失点のいずれも今季ワーストとなった。広島3連覇監督の緒方孝市氏(56)は村上の3回以降の投球を評価した。
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阪神村上は立ち上がりから状態は良くなかった。ストレートが高めに浮いて、変化球の精度も低かった。2回には先頭の野間にフォークが落ちきらず右前打。ファビアンにはカットボールの曲がりも小さく中前に運ばれた。カープ打線も開幕戦で抑えられ、当然対策も練っていただろうが、それ以上に雪辱への気持ちが各打者に出ていた。菊池の2点二塁打の後に、会沢と二俣がファウルで粘って、四球を選んだ。球数を投げさせてやろうというよりも、食らいつく姿勢の表れだった。これがさらなる追加点を生んだ。
この試合では、好調のカープ打線をほめるべきだろう。ただ5失点した後の村上の投球は、強く印象に残った。3、4回とストレートを両サイドにしっかり投げていたし、変化球も低めに集めていた。特に4回には4番末包に対しては、内角高めの直球で空振り三振を奪った。
コーナーに正確に投げ分けるのは、彼本来の持ち味だ。2回が終わったところで、気持ちを切らせてもおかしくない状況。それでも開幕投手を務め、今年はエースの立ち位置にいる。投手陣の軸として、気持ちの強い部分がしっかり出た。4回を投げて、102球。試合をつくることはできなかったが、悪いままで終わらなかった。先発として責任を果たそうという意識の高さが見えた。負けた悔しさということでいえば、気持ちを引き締め直す材料になるし、試合途中で修正できたのは、次につながる。今年はやってくれるという期待感が高まる投球だった。
1年間、万全で投げ続けられる投手はいない。またカープ打線も対策を練りつつ、イヤらしさを発揮した。これが長いペナントレースのプロの戦いといえる。




