阪神大山にやっとのことでホームランが飛び出した。今シーズン20試合目の第1号本塁打。ここで大山が打って勝ったという展開が少なかっただけに、チームにとっても意味ある1勝になった。

同点の延長10回、DeNA山崎康のアウトローが中に入ったところをとらえることができた。打者にとって「0」という数字は気持ちが悪いものだ。しかも前を打つ佐藤輝に本塁打が出ていたからなおさらだったはずだ。

ただ大山はホームラン打者ではない。ぼくもプロ1年目から見てきているが、もともとが中距離型だ。つまりホームランバッターのように狙い球を絞って打つタイプではない。基本的にタイミングを合わせて打つ打者だ。

だから投手に対して振っていってタイミングを合わせていくほうなのだ。ここまでなかなか結果が出ていなかったのは、型、間合い、タイミングの何かが、どこかでずれているのだろうと思いながら見ていた。

なかなか「1号」が出なかったブランクは気持ち的にもしんどかったかもしれない。そろそろ焦りが生じてもおかしくなかった。ようやく1本が出たことで平常心に立ち返ることができるだろう。

一方のDeNAは、阪神先発のサウスポー門別に対して、いずれも左打者の三森、京田を1、2番に並べてきた。2人とも門別と対戦がなかったにもかかわらずだ。それが得点に絡んだのは、いかにもデータに重点を置くDeNAらしかった。(日刊スポーツ評論家)