阪神が終盤の反撃も及ばず、連勝が4でストップした。先発の阪神高橋遥人投手(29)は5回途中を5安打2失点で今季初黒星を喫した。虎OBで日刊スポーツ評論家の岩田稔氏(41)は完璧な投球を求めすぎた後輩左腕に「時には開き直りも必要」と指摘。豪快な投球を期待した。【聞き手=佐井陽介】
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高橋投手は少し完璧を求めすぎたかもしれません。前回13日の巨人戦は3回で2本塁打を含む5安打で6失点。打たれた残像が色濃く残っていて「丁寧に丁寧に」と意識しすぎているように感じました。
初回の立ち上がりを見た時は「今日は無双するな」と予想しましたが、イニングが進むにつれて球数がどんどん増えていきました。この日に限れば、球審との相性も良くはなかったのだと思います。右打者の外角から入ってくるボールでストライクを取ってもらえないシーンもあり、一気に苦しくなっていきました。
現役時代に4年間チームメートだったので、高橋投手の性格は少なからず知っています。どちらかといえば、真面目で謙虚で完璧を求めるタイプ。この日もコース、高さともに慎重に投げたくなる気持ちはよく分かりますが、際どいボールが外れるうちに、カウント不利の場面が増えていった印象です。
たとえば2回、先頭オースティン選手を迎えた場面。内角、外角と丁寧にコースを突いた結果、際どい低めの変化球をボールと判定された末にフルカウントから四球を与えました。もちろんNPB屈指の強打者が相手なので、簡単にストライクを取りにはいけません。ただ、彼は誰もがうらやむスーパーピッチャーでもあります。時には大胆な投球も必要です。
この日は5安打を浴びていたとはいえ、わずか1四球で4回2/3を92球。制球のいい投手にしては珍しい、重たい投球になってしまいました。初回先頭の蝦名選手には2ストライクから内角高め要求の直球が外にズレましたが、それでも空振り三振を奪っています。際どいボールが外れ始めた時は、ど真ん中にドンと投げるぐらいに開き直ってもいいのかもしれません。(日刊スポーツ評論家)




