野球ファンにとって月曜は特別な日。先週を振り返って、今週に思いをはせる。識者に回顧と展望を聞いた。パ・リーグ編は平石洋介氏(46=日刊スポーツ評論家)。引退試合を終えた西武栗山巧外野手(42)を語る。
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西武栗山が30日の楽天戦で引退試合を終えた。元チームメートの岸と対戦し、プロ入り以来25年一緒の中村剛と最後もともにプレーした。見る人の心に残る時間となった。
コーチとして22年から3シーズン接したが、とにかく貪欲(どんよく)な選手だった。ヒットを打つ準備を怠らない。練習はもちろん、相手投手のデータはどういうものが自分に必要か、明確な考えを持っていた。選球眼の良さも印象に残っている。
既に現役晩年。打つしかない立場を分かっていたのだろう。打撃への執着が誰よりもあり、侍のようだった。栗山自身は自分のことを「不器用」と思っているかもしれない。現役中は野球以外を楽しむなどできないのではないか。一途に道を極める。まさに「プロ」だった。
妥協しない姿を若手に見せるベテランの存在は、コーチからすれば大きかった。打撃に執着しながらも、練習で外野を走り、守備も怠らない。プロなら当たり前かもしれないが、そう簡単なことでもない。練習を続け、何かをつかむ大切さ、努力の必要を分かっていたからこそだと思う。
もっとも、私の栗山のイメージは、若い頃の片岡との1、2番コンビの方が強い。相手チームとして対戦していたが「2番栗山」はいいアクセントだった。勝負強さを備えていたが、1番で出た片岡が走るまで打つのを我慢したり、進塁打のため引っ張ったり、自分を犠牲にもしていた。そういう時代も経て25年間やり通した。足が特別速いわけでもなく、肩が強かったわけでもない。それでも、ここまでの結果を残した。すごいとしか言いようがない。
西武は今週後半、5ゲーム差で追う首位ソフトバンクと3連戦。ソフトバンクの優位は変わらないが、西武が3連勝すれば状況は変わる。楽しみに見届けたい。(日刊スポーツ評論家)




