個人的に注目していた数字があった。それは、レギュラーシーズンで100試合以上先発する捕手が現れるか、どうかだ。中日担当時代に通算3021試合出場の日本記録を持つ谷繁元信氏(46=日刊スポーツ評論家)から「捕手は100試合以上(先発で)出てなんぼ」という話をよく聞いた。

 阪神では10年に城島が全144試合に出場して以来、100試合以上先発出場した捕手がいなかった。正捕手不在-。虎が抱える長年のテーマでもあった。では結果はどうだったのか。結論から書けば現れなかった。梅野の90試合が最多。坂本の37試合、岡崎の16試合と続いた。

 「シーズンをトータルで考えることが出来る捕手になりたい。試合を任せられるように」。100試合の話を振ると、梅野は毎回そんな話をしていた。チームの勝利に直結するポジション。固定されれば、チームの安定につながる。来季は100試合捕手が現れるか。また注目したい。【阪神担当=桝井聡】