同じ名前は時にちょっと紛らわしい。数年前、広島-ロッテ戦の現場で、広島担当が同期かつ同姓の記者だった。後ろから「おい、鎌田」と呼ばれて2人同時に振り返り、苦笑いした覚えがある。
さて、ロッテの台湾出身左腕チェン・グァンユウ投手(27)が今オフ、マーリンズの元中日チェン・ウェイン投手(32)と自主トレを敢行した。「チェンさんはスター。優しかった」とうれしそうだった。台北で一緒にしゃぶしゃぶも食べたらしい。笑顔で収まるツーショットは両方チェン。通訳を介さずに話していると「そのせりふはどっちのチェン?」と混乱してきた。
聞けば台湾では「チェン」が最も多い名字だそう。日本でいう佐藤さんだ。ちなみに佐藤は人口の約1・5%を占める。だが何がびっくりって、台湾には「チェン・グァンユウ」が約12万人もいるという。総人口を約2300万人とすると0・5%。200人に1人が同姓同名ということになる。12月に台北で参加した野球教室で、チェンは小学生のチェン・グァンユウくんを指導した。名前を聞いて「ホントに!?」と盛り上がり、一緒に写真を撮ってきた。ご縁である。
さらに漢字も同じ「陳冠宇」に絞ろう。台湾では小学生から社会人、プロに至るまで全選手のデータを登録、管理しているそう。携帯で見せてもらった。現役では88年生まれから06年生まれまで、21人の陳冠宇選手が野球界で頑張っている。
「21人いますけど、プロは僕だけです」。トレードマークのニッコリもなんだか誇らしげだ。数え切れないほどいるチェンさんの中で、「チェンといえばロッテのチェン・グァンユウ」と皆が浮かぶようなブレークを期待している。全国名字ランキング189位の鎌田で紛らわしいなんて思ったことを、反省しています。【ロッテ担当 鎌田良美】




