オリックスの高知秋季キャンプは連日の盛況だ。

キャンプ最初の週末となった3日には、球団関係者も「記憶にない」という1770人の観客が集結。同じ高知でキャンプを張る阪神には及ばないが、確実に昨年よりは多いという。決して大きくない高知東部球場のスタンドだが、お客さんでいっぱいになった。

その1つの要因が西村新監督が発案したランチタイムを利用しての毎日サイン会。初日には大城を連れ立って指揮官自らペンを握ると、翌3日には吉田正を誘ってサイン会を開催。ファン約400人が列をつくった。球場前にある売店では用意していたサイン色紙があっという間に完売。すぐさま追加発注したほどだ。

異例とも言える毎日サイン会だが、西村新監督には信念がある。指揮官は「お客さんに来ていただいて名前を覚えてもらうことが大事なんだ。選手の励みになる。お客さんが多ければ多いほどそういう気持ちが強くなる」と話す。

ファンの目がプロ野球選手を作り上げる-。現役時代はロッテ一筋。パ・リーグ不遇の時代を知っているからこそ、ファンのありがたみが分かる。【オリックス担当=桝井聡】