<阪神5-2巨人>◇30日◇甲子園

阪神2年目の高橋遥人投手(23)が、377日ぶりの復活勝利で巨人連倒を導いた。失点は2回に大城に浴びた2ランだけにとどめ、7回9奪三振の快投。左肩の不調で長らく2軍生活が続いたが、今季3度目の登板で昨年5月以来の白星をつかんだ。

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高橋遥が阪神に入団が決まった17年12月、阪神板山やDeNA山崎康ら亜大OBが、鹿児島で野球教室を行った。

選手たちはサインを書いて配り、集まった子どもたちを喜ばせた。しかし、高橋遥のサインに子どもたちは「お兄ちゃんのサインはいらなーい!」と無邪気に拒否したという。その様子を見ていた亜大・生田監督はこの日の初勝利を自宅のテレビの前で見届けた。「その子たちもあの時のお兄ちゃんだ、サインもらっておけばよかったなって思ったんじゃないですかね」。そう笑って喜んだのは、雌伏の月日を知るからこそ。「肘が調子悪くて苦しんでいた時を知っていたので、見ててうれしい気持ちです。伸び伸び投げてましたね。たくましいです」。

愛弟子は今年の野球教室できっとサイン攻めにあうはずだ。【阪神担当=磯綾乃】

阪神対巨人 ヒーローインタビュー後、ファンの声援に応える高橋遥(撮影・狩俣裕三)
阪神対巨人 ヒーローインタビュー後、ファンの声援に応える高橋遥(撮影・狩俣裕三)