甲子園を沸かせた右腕と阪神の守護神には意外な接点が生まれていた!? へぇ~という話を聞いたのは、高校野球が真っ盛りの8月下旬。「実はあの錠剤は球児投手が中谷監督に差し入れしたものらしいですね」。球団関係者との雑談でそんな話を聞いた。

あの錠剤とは、星稜・奥川投手が飲んでいた熱中症対策に効果があるという漢方薬。星稜が延長14回タイブレークの末に試合を制した智弁和歌山との3回戦。足をつりかけていた右腕が、相手チームからグラウンドで差し入れられたもので、新聞でも大きく取り上げられた。

智弁和歌山の中谷監督は元猛虎戦士。元プロの監督として有名だ。その阪神で1年後輩に当たる藤川球児がチームへ差し入れしたという。そして、巡り巡って奥川投手のもとに届いた。

阪神藤川は8月31日の巨人戦(甲子園)で通算8度目の2桁となる10セーブ目を挙げ、ソフトバンクのデニス・サファテ投手を抜き、現役最多の通算235セーブ(歴代4位)をマークした。レジェンドの義理堅さを感じつつ、ひょっとしたら2人がチームメートになる可能性も…。そんなことを思ってしまった。【阪神担当 桝井聡】