阪神移籍2年目の中田賢一投手(38)は、高知・安芸の2軍キャンプで汗を流している。メンバー振り分けが決まった後の1月末に鳴尾浜で「3月にしっかり状態を上げて帰って来られるように頑張ります」と力強く話していた。
ソフトバンクから無償トレードで移籍してきた昨年は沖縄・宜野座の1軍キャンプでスタート。3度先発したが0勝2敗、防御率7・59と期待に応えられなかった。5月に39歳を迎える投手陣最年長の中田は「先発、中継ぎの両方をするつもりでいる。先発の体力をつくっておかないと」と、オープン戦が始まる時期に存在感をアピールするため安芸で1カ月じっくり調整するつもりだ。
ソフトバンク時代は1軍のA班、ファームのB班も同じ宮崎・生目の杜の敷地内でキャンプを行っていた。ランニング場などは同じ場所を使うため、ライバルたちの動きも見える。現在、虎の守護神を務めるロベルト・スアレス投手(29)はソフトバンクでの来日1年目の16年に、数年先を見据えじっくり育てる外国人4番手投手としてB班スタートだった。だが、1軍首脳もすぐに状態を確認できる環境で、評価を上げ2月20日からA組に昇格。中継ぎとしてシーズン58試合を投げる戦力となった。同じ敷地で行う成功例のひとつだろう。
宜野座と安芸で離れているからこそのメリットも当然ある。プロ7年目で初の安芸スタートとなった江越大賀外野手(27)は「安芸は人数が少ない分、実戦も多くできる。自分にはいいチャンス」と前向きに話す。現在、宜野座の野手は21人、安芸は14人。ノーステップの新打法に取り組む江越にとって、実戦機会が多く得られることは大きい。
アマ野球担当だった昨年、安芸キャンプを取材する機会をもらった。遅くまで打ち込んでいた当時高卒2年目の小幡竜平内野手(20)が夏場以降1軍に定着し、今季は初の1軍キャンプで定位置争いをしている。安芸メンバーの1カ月後が楽しみだ。【阪神担当=石橋隆雄】




