マクレ、マウエ、突ッパ! 井口資仁監督(46)就任後のロッテのチームスローガンは、シンプル3文字シリーズだった。さて、2021年は!?

発表がうわさされた前夜、なぜか夢に登場した。15文字くらいで割と辛口なフレーズだったと記憶する。正解は遠からず、だったかもしれない。スローガンではなく新機軸「チームボイス」がその翌日に発表された。黄金時代への中長期的ビジョンを、ファンと共有することが目的という。

「惜しかった。あと1点が取れていれば。あの1点を守れていれば。それで落としてきた白星がいくつある?」

しばらく続き「その1点が、明日を変える。」で締まる。チームボイスを礎にした今季スローガン「この1点を、つかみ取る。」も発表された。つかみ取れ、ではなく、つかみ取る。共有の意識が色濃い。

石垣島キャンプや練習試合でも、随所で浸透が進むことが見てとれた。河合オーナー代行は「この2~3年、監督、コーチ、選手、フロントの考え方が完全に一本化している」と胸を張る。チームは個の集合体。芯がある組織は強い。

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