<ロッテ3-0ソフトバンク>◇31日◇ペイペイドーム

ホークスの敗戦と時を合わせるように、ペイペイドームの空から雨が落ちてきた。試練の7連戦を4勝3敗と勝ち越したものの、8月最後の試合となったこの日はロッテに「完封」負け。5位ロッテに痛い連敗である。幸いにも所沢で首位西武も日本ハムに足元をすくわれ敗れたために、ゲーム差は0・5のまま。苦い1敗を雨が洗い流してくれるだろうか…。

ソフトバンク対ロッテ ロッテに敗れ、肩を落とすソフトバンクナイン(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対ロッテ ロッテに敗れ、肩を落とすソフトバンクナイン(撮影・岩下翔太)

ロッテを本拠地ペイペイドームに迎え入れるのは5月22日以来だった。かつて「鬼門」と呼ばれた敵地・ZOZOマリンでは今季10勝1敗と圧倒的な強さを見せたホークスだが、3カ月以上ぶりの「我が家」ではこれで今季2勝3敗。東京、大阪での「鷹の祭典」2試合と長崎での1試合を含めるとホームゲームは2勝6敗と完全に外弁慶状態だ。下位球団からの取りこぼしは、V戦線脱落を意味する。ロッテ戦残り6試合のうち、5試合がペイペイドーム。何としてもこのジンクスは打破しなければならない。

ソフトバンク対ロッテ 4回裏の攻撃前、円陣を組むソフトバンクナイン(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対ロッテ 4回裏の攻撃前、円陣を組むソフトバンクナイン(撮影・岩下翔太)

苦しい8月戦線を踏ん張ってきた野村大、谷川原、増田ら「筑後トリオ」と呼ばれるヤングパワーの出力が低下したとは思わない。日ごとに緊張感が増すV戦線で結果を出し続ける難しさはあるだろうが、先発した谷川原、増田もこの日はヒットを飛ばしている。3番起用の明石も2安打を放ち、打線は計9安打。

ソフトバンク対ロッテ 5回裏ソフトバンク無死一塁、盗塁に失敗するガルビス(右)。左は小川(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対ロッテ 5回裏ソフトバンク無死一塁、盗塁に失敗するガルビス(右)。左は小川(撮影・岩下翔太)

攻撃面から敗戦を振り返れば初回、5回の2つの走塁アウトが痛かった。豪快に打ち勝つ野球ができない今、やはり重要視されるのは「ミス撲滅」の意識だろう。積極性を失うことなく慎重に-。言葉では簡単だが、混戦を勝ち抜く上ではしっかりとチームに浸透させなければならない。だんご状態のパ・リーグV戦線。少ない残りゲームで「ミス」はやはり命取りとなる。【ソフトバンク担当 佐竹英治】