6月4日広島戦(マツダスタジアム)の試合後。ソフトバンク増田珠内野手(24)が、チーム関係者に「また頑張ります!」と頭を下げていた。2日にガルビスの特例抹消による代替指名選手として1軍昇格。同日は「2番・左翼」でスタメン出場も、3打数無安打に終わり2軍降格が決まった。

それでも増田は落ち込んでいなかった。「代替選手として上がってきたので、ここで落ちても10日間たたずに1軍に上がれる。いい経験ができたと思って、引き締めて頑張ってきます」。若武者らしくハツラツと話し、タクシーに乗り込んだ。4月19日の西武戦では初スタメンで1号ソロを含む2安打2打点。「自分の一番の取りえは元気なので。そこだけはどんな結果になっても貫けるような強い精神を」。その言葉は本気だと思った。

6月6日、福岡・筑後市のファーム施設に足を運んだ。ハッスルプレーで何度もチームを救った川瀬晃内野手(25)が姿を見せた。左膝を負傷し、リハビリ組に合流。少々左足を引きずりながらも、持ち前の笑顔で「大丈夫です」と気丈にふるまっていた。

24歳の増田に25歳の川瀬。謙虚かつ、全力プレーはすがすがしい。ホークスの未来を担う日が楽しみだ。【ソフトバンク担当=只松憲】

広島対ソフトバンク 5回表ソフトバンク無死、川瀬は投ゴロに倒れながらマクブルームと接触。負傷交代となる(2023年6月4日撮影)
広島対ソフトバンク 5回表ソフトバンク無死、川瀬は投ゴロに倒れながらマクブルームと接触。負傷交代となる(2023年6月4日撮影)