ソフトバンク甲斐野央投手(26)の「ゴミ拾い」に考えさせられた。7月1日の敵地西武戦でのこと。ベルーナドームに到着した時、チームバスから最後に出てきたのが甲斐野だった。「おはようございます」。いつも通りにあいさつを交わすと、甲斐野は頭を下げた際に見つけた小さな白い糸のようなものを拾った。

気づかなかった。他の選手も、記者も見つけられなかった。若干地面と同色だったため、かなり意識していないと白い糸には気づかない。甲斐野にあの行動を聞いてみた。

「『運を拾う』とかではないですよ。高校時代からですかね。多分どんな選手も『ゴミは拾うように』とか言われてると思うんですけど、僕は完全に習慣になりました。拾わないと気が済まないというか、気になるんですよね」

自宅もかなりきれいなんだろうな…。そんなことを考えていると、その日の試合は6番手で登板し1回無失点。延長10回の末に勝利し、甲斐野は今季初セーブを挙げた。

何が言いたいかというと、運も味方につけたいということ。甲斐野は運拾いの意識ではなかったというが、すがれるものはすがりたい。ソフトバンクは7月7日から12連敗中。負けた試合を振り返ってみれば、際どいコースのボール判定があり、一打逆転の場面で痛烈な打球が相手の正面を突いた。

そういえばキャプテン柳田もよく言う。「運が良かった」。「ラッキーでした」。野球の神様にすがるのも、好転へのきっかけかもしれない。【ソフトバンク担当=只松憲】