日本ハム森本稀哲外野守備走塁コーチ(42)は、シーズン途中で外野挑戦することになった野村佑希内野手(23)に「まず最初は思い切ってミスしよう」と声をかけたという。
まさに“失敗は成功のもと”ということだ。
失敗を成功につなげたのが、8月26日西武戦(ベルーナドーム)だった。左翼でスタメン出場した野村は2回2死一、二塁の守備で、左前に飛んだ打球を三塁へ送球。二塁走者が本塁ベースを踏む前に、一塁走者を三塁で刺した。失点も防ぐビッグプレーとなった。
1日前のミスが、外野手としてプロ初補殺につながった。8月25日の同戦の6回2死二、三塁の守備。左翼線への打球を追いかけた野村は、捕球後に本塁へ向かって一直線上にいた三塁手の清宮へ送球したが、もう2人の走者は生還。打者走者の二塁進塁も許した。
失点にはつながらなかったが、反省点を踏まえて森本コーチと話し合っていた。「ホームに間に合わないのにホームにつないでしまった。あそこは、バッターランナーを刺しにいかないといけない」とした森本コーチは、野村に「そういうのは、ピッチャーが投げるケースはピッチャーが投げる前に準備しておこうという話はしていた」という。
だから野村も頭の中が整理できていた。2回で6点リードという展開。2回2死一、二塁とピンチでも、大量失点だけは防ぐためにポジショニングも深かった。「(やや右中間寄りだった打球の)コース的にも(最初から)サードで刺そうというよりランナーの動きを見ながらプレーできた。昨日(8月25日)ちょっと状況判断できていないところがあったので、今日は反省して準備できたと思います」と振り返った。
失敗したからこそ、何をすべきかが明確となり、成功につなげられた。森本コーチが「ミスしないようにプレーしようではなく、思い切ってやろうというのがすごく伝わった。それが、いい結果につながったんじゃないかなと思う」と話したように、失敗を恐れては成功はやってこないということだ。
日本ハムはチーム失策数が12球団ワーストだが、それだけ成長の余地がある裏返しとも言える。
失敗は成功のもと-。
ただ、失敗したから成功が確約されているわけではない。
ミスから何を学び、次のプレーに生かして成功を得られるか。野村が外野手として記録したプロ初補殺は、チームにとっても、いいケーススタディとなるはずだ。【遊軍 木下大輔】




