中日岩崎翔投手(34)が22日、阪神との練習試合(読谷)で698日ぶりの実戦に上がった。2回から2番手で登板。先頭渡辺の初球、この日最速となる152キロ直球でファウルを奪った。2死から片山に左前打を許したが、戸井にはフルカウントからのストレートで空振り三振。21球で1回1安打無失点とマウンドをかみしめた。

「(良かったのは)初球と最後の球。特に初球は相手打者も真っすぐ1本で来ると分かっていた。それをファウルにできたのは僕の中で大きかった。この2年そういうことは感じる事ができなかったので、一安心できた」

21年オフにFA移籍した又吉の人的補償でソフトバンクから加入したが、初登板した22年開幕2戦目の3月26日巨人戦(東京ドーム)で右肘に痛みを訴えて降板。同年9月26日にトミー・ジョン手術を受け、育成で再契約した。長いリハビリの日々を支えたのは、仲間たちの言葉だった。

ソフトバンク時代の同僚で、大リーグ、メッツで活躍する千賀滉大投手(31)からは肉体強化のアドバイスを受けた。「彼も大きくした時期があった。栄養の摂り方とか、トレーニング前にどういうの摂った方がいいですよ、みたいなのを聞いて、そこから一気に増えた」。練習前、練習後のサプリメントの摂り方などを学び、87キロだった体重は2年間で97キロまで増え、筋肉量も増加した。

パ・リーグ時代にしのぎを削った中田翔内野手(34)の言葉も刺さった。巨人から中日への移籍が決まった同期同学年のライバルに歓迎の連絡を入れると、返信が来た。「このまま、お互い終わるわけにはいかんやろ」。熱いメッセージに心を動かされた。

「同世代の中ではトップにいる選手。同じチームになったのも何かの縁。一緒に1軍でやりたい。2人でチームを盛り上げていけたらなと思う」

現在は育成契約で背番号203を背負っている。17年最優秀中継ぎ右腕。封印された竜の背番号16のユニホームを身にまとう日はすぐそこまで近づいている。【中日担当=伊東大介】

2軍練習試合・阪神戦に登板し、1回無失点に抑えた中日岩崎翔投手(撮影・波部俊之介)
2軍練習試合・阪神戦に登板し、1回無失点に抑えた中日岩崎翔投手(撮影・波部俊之介)
試合後、岩崎(右)からウイニングボールを受け取る千賀(2017年5月撮影)
試合後、岩崎(右)からウイニングボールを受け取る千賀(2017年5月撮影)