3月30日のことだ。ロッテとの開幕3戦目に移籍後初先発したソフトバンク上沢直之投手(31)の気遣いに、感銘を受けた。
「結果的に同点にされて負けてしまいましたけど、ああいうのは1年間やっていたらあることだし。みんなが一生懸命にやった結果だったりするので、仕方がないです」
4-1の7回だった。1死一、三塁のピンチを招き、ロッテ佐藤を空振り三振に打ち取ったところで降板。546日ぶりの国内での公式戦登板は6回2/3を投げ3安打3失点だった。日本復帰1勝の権利も手にしたが、2番手で登板したダーウィンゾン・ヘルナンデス投手(28)が後続を抑えることができず。適時打2本で同点とされ、自身の勝ち星も消えた。だが上沢は試合後、自ら助っ人左腕に歩み寄り、こう声をかけたという。
「信頼しているから今日のことは気にしなくていいよ。また、ああいうシチュエーションがあったら頼むよ」
自身も23年のオフに日本ハムからポスティングシステムを利用し、昨季までは海外でプレー。その経験も踏まえ「そういう会話は僕からした方が、彼も気持ちが落ち着くかもしれない。なるべく自分から通訳の人には話しかけるようにしていきたい」と言う。
NPB通算70勝の実績を誇り、新天地ホークスで再起を期す25年シーズン。先発ローテーションの一角として、首脳陣からの期待も大きい。「けがしないでローテを回り続けることが一番。1年間健康に投げ続けることが大事かなと思います」とフル回転を目指す。次回登板でまずは日本復帰1勝目に期待したい。【ソフトバンク担当=佐藤究】




