今年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が、6年ぶりに開催される。日本は09年の第2回大会以来14年ぶりの優勝を目指すが、徐々に権威が上がってきた大会に、ライバル国も多士済々だ。日本の前に立ちはだかりそうな国や地域を紹介する。
◇ ◇ ◇
3月の第5回WBCで優勝候補筆頭に挙げられる米国は、打者だけでなく投手も好メンバーがそろった。当初は開幕前という時期から故障を警戒し、オールスター直後から次々に手が挙がった野手とは対照的に、なかなかメンバーが発表されなかった。10月に入って昨季13勝のケリー(ダイヤモンドバックス)や同19セーブのベッドナー(パイレーツ)らの候補入りを皮切りに、じわじわと選手が集まり始めた。
先発候補だけでも多士済々だ。15勝のウェブ(ジャイアンツ)を筆頭に、昨季2桁勝利の投手が7人。リン(ホワイトソックス)のように速球派右腕から、時にサイドスローを交ぜるなど変幻自在の投法を見せる左腕コルテス(ヤンキース)まで、いろいろなタイプが名を連ねた。前回大会でMVPを獲得したストローマン(カブス)は、母の出身地プエルトリコ代表に鞍替えした。
中でも注目は、サイ・ヤング賞3度のカーショー(ドジャース)だ。通算197勝、最優秀防御率5回、最多奪三振3回という実績を誇り、昨年も球宴でナ・リーグの先発を務めた。大会中に35歳の誕生日を迎えるベテラン左腕が参戦を決めると、全米で大会への認識も広まった。
救援では昨季6勝34セーブの37歳のバード(ロッキーズ)が目を引く。打球がよく飛ぶ高地クアーズフィールドを本拠地としながら、防御率は1点台。ベテランはイップスに陥り、18年に1度引退していた。ダイヤモンドバックスでメンタルコーチに就任した後、20年に7年ぶりにメジャー復帰。カムバック賞を受賞した変わり種だ。
日本のプロ野球経験者も2人いる。元巨人でセ・リーグを知るマイコラス(カージナルス)と、日本ハム、ソフトバンクでプレーし、パ・リーグを知るマルティネス(パドレス)。ともに3シーズンをNPBで過ごした。WBCでの日本との過去の対戦は米国の2勝1敗。今大会で両国は勝ち進めば、準決勝か決勝で対戦する。メジャーでプレーする鈴木誠也(カブス)以外の打者にどんな特徴があるのか、両投手からの情報がチーム全体で共有されるはずだ。
41歳のウェインライト(カージナルス)らベテランも多く、大会での故障を避けるため、起用法は細心の注意が必要となる。デローサ監督は「球団の意向に沿う」と話している。優勝を目指しながらも、MLBの公式戦に影響を残さない継投策を最優先するとみられる。【斎藤直樹】






