米大リーグに挑戦していた藤浪晋太郎投手のDeNA入団には、なかなか驚きました。DeNAはかつて在籍していたフォードを獲得し、さらに中日で活躍したビシエドにも注目中。そこに、かつての阪神のスター獲得と、巻き返しに大胆に動いているようです。
こちらは連日、阪神の取材現場にいますが“古巣”は獲得には動いていなかった様子。投手陣が充実し、藤川球児監督の下、首位を快調に走るチーム状況だけに“需要”はなかったのかもしれません。
個人的に言わせてもらえば、プロは勝敗だけでなくストーリーというか、ファンにアピールする部分も必要だと思うので、復帰があればおもしろかったかも…などと感じたりします。
それでも彼はまだ米球界でのプレーをあきらめていないとも聞きます。渡米前には「最後はタイガースで」という趣旨の話をしていた藤浪。ひょっとしたら、これが「最後」とは思っていないのかもしれません。いずれにせよ、今後のプレーが楽しみです。
また巨人は、かつてDeNAでプレーした乙坂智選手を獲得しました。“復帰”が活発な状況で注目されているのが現在、イースタン・リーグのオイシックスに所属する高山俊選手ではないでしょうか。
言うまでもない、かつての阪神“ドラ1”(15年)。ルーキーだった16年には新人王にも輝きました。しかし、その後は伸び悩み、阪神が日本一に輝いた23年限りで自由契約になり、現在に至っています。
その高山は16日現在でイ・リーグで2割9分を放つなど好調な様子。一時は首位打者にも立っていました。本塁打の記録はありませんがセールスポイントである率を残せる打撃は好調なようです。
そこで注目されるのが、NPB12球団への復帰があるのかどうか、ということです。ルール上、ドラフトは必要ないので「ほしい」と思った球団は、すぐ交渉できることになります。打線に苦しむところは検討するかもしれません。
複数の球団関係者に聞いてみました。そこでの話をまとめてみると、ざっとこんな感じでした。
「シーズン途中で野手を獲得するとなれば“一芸”が必要です。足が速い、小技が抜群に効く、あるいは強肩など守備力がいいとか、そういうところですね。一発があるのもそれに入りますが、その場合は外国人選手になるでしょう」
そう考えると、高山のタイプはやはり難しいということかもしれません。それでも、まだ32歳。主なところではソフトバンク近藤健介、メジャーの吉田正尚と同じ。同じ15年のドラフトで阪神に入った板山祐太郎は中日でスタメンも務めています。巨人が獲得した乙坂も同学年。高山も状況次第では、まだやれるかも…という気もするのですが。
先日、同じ明大出身、これもドラフト同期の阪神坂本誠志郎捕手に「高山、好調みたいやね」と話してみました。坂本は「3割ぐらい打ってるみたいですね。(NPB復帰)ありますかね?」と即答しました。選手間でも注目されているのかもしれません。
“復帰ブーム”とも言うべき今の球界、高山に再びチャンスが訪れるかどうか。そんなことを考えています。【編集委員・高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「高原のねごと」)




