26日、白鴎大足利(栃木1位)の初優勝で、6日間に及ぶ高校野球春季関東大会が終わった。
表彰式が終わると、ほうきで丁寧にベンチをはく選手たちの姿があった。この日の大会運営の当番校、前橋育英の選手たちだった。熱戦の後のベンチでホコリまみれになりながらも一生懸命。それを見つめていた群馬県高野連の上原清司会長が「こういう裏方があって、自分たちも大会でプレーができる。それを知るのも彼らにとってはいい勉強。自分で経験すると、大会で迎えてもらう、有り難みもわかる。全部が経験。重要な学びの場なんです。本当によくやってくれました」と、あたたかいまなざしを向けた。各県の大会、そして地区大会に行くと、裏方として支える補助員の選手、マネジャーの働きには、本当に頭が下がる。
補助員の選手、マネジャーの1日は大忙しだ。試合開始3時間前に集合し、選手は駐車場の案内係、国旗の掲揚、チケットのもぎり、ファウルボールの回収、ボールキーパー、球場整備。女子マネジャーはチケット、パンフレットの販売に球場アナウンス、スコアの記録…と、盛りだくさん。上原会長は毎日「いろいろな方と接する機会だから、笑顔でやろうね」と声をかけたという。そういえば…毎朝、上毛新聞敷島球場でタクシーを降りると「おはようございます!」と、駐車場案内係の選手が元気よくあいさつをしてくれた。何げないあいさつにも、笑顔がプラスされ、こちらも気持ちよく1日をスタートできた。
テキパキとした動きも大会を支えた。今春センバツ優勝の健大高崎の控え選手も補助員を務めた。ボールキーパーの選手が、試合前、マウンドにロジンバックを持って行く際、ダイヤモンドのライン手前までは猛ダッシュ。ラインをまたいでからは、ゆっくり歩く。この動きは、甲子園大会でも行われているという。キビキビした動きに「ボールキーパーも機動破壊」と、評価する観客もいたという。
前橋商の高瀬由衣マネジャー(3年)が「楽しかったです。いろいろな方に『アナウンス上手だったね。これからも頑張ってね』と声をかけていただけるとうれしくて。これからも頑張ろうと思いました」と、笑顔で話すと、前橋育英の林優汰投手(2年)は「甲子園に出た学校は、試合でもみんなテキパキ動いていた。違うなーって思いました」と、裏方でも収穫の多い大会だった。
18日の開会式では、昨夏、107年ぶりに甲子園優勝を果たした慶応と、今春、センバツ優勝の健大高崎の優勝旗が並んで披露された。昨春センバツの山梨学院から続く関東勢の優勝。今夏も、優勝旗を関東へ-。この関東大会が、選手たちにとって、夏への弾みになるはずだ。【保坂淑子】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)
○…今大会の球場補助員担当校/前橋工、前橋商、前橋育英、健大高崎、高崎商、吉井、東農大二、前橋







