あまりにも違う2試合になった。「厳しいけれど面白い試合でしたね」。25日の初戦を2-1で取り、勝利監督インタビューで笑顔を見せてそう言った指揮官・藤川球児。虎党も同じ思いだったかもしれない。勝てば何でもエエ…という人もいるだろうが、何といっても「頂上決戦」だ。内容のある試合、面白いゲームを見たい…との思いを持つファンも多いだろう。
その意味で、ハッキリ言って面白くない試合になってしまったかもしれない。1回、佐藤輝明の2試合連続の適時打が出て先制したのもつかの間、先発デュプランティエが乱調で2回を持たず、7失点。さすがにこれでは反撃ムードも出てこないか。阪神打線も沈黙が続いた。虎党はもちろん、野球ファンにとってもワンサイドゲームは面白くない。残念ながら、そんな試合になってしまった。
約3カ月の間、1軍で投げていなかったデュプランティエを起用したのはそれなりの理由があったのだろう。それはいいが1回の様子を見て、素人目にもこれはいいときの状態ではないかな、と感じた。きわどい判定もあり、不運な面も否定できないが、やはり1回から、いきなり替えどきの問題になったと思う。
「短期決戦は第2先発投手が重要になる。シーズンと大きく違う点」。広島3連覇監督の緒方孝市(日刊スポーツ評論家)は自身、短期決戦で苦闘した経験も受け、そんな話をしていた。それを思えば、この継投について思いは残る。
第2先発、あるいはロングマンと言う場合もあるが、ベンチ入りメンバーを見れば、その要員は伊原陵人だろう。2回途中、デュプランティエを交代させる決断をしたところで伊原につなぐ前に、岩貞祐太でこの回をしのいで…という狙いだったのか。
それが岩貞が失点したことで変わってしまったのかもしれない。岩貞は打球が当たるアクシデントまであったが、とにかく序盤から苦しい展開だった。
とはいえ「接戦を競り勝って、負けるときは完敗が強いチーム」というのもこの世界で言われること。長い戦いが続くシーズンでの話かもしれないが…。第3戦からは本拠・甲子園でのゲームだ。ここは移動日を挟んで切り替え、重要な局面となる第3戦に向かっていくしかない。「勝つか負けるかだけなので。1勝1敗。それだけですね」。この日、球児はそう言った。(敬称略)




