葛西南の水谷優希投手(3年)が、歌うようにリズミカルに、自慢の直球を投げ込んだ。7回を投げて3安打1失点。「立ち上がりは緊張でストライクが入らなかったけど、先制点を取ってから、思い切り投げられました」と喜んだ。

 1年の秋、EXILEの東京ドームライブに行った際に、イケメンぶりが関係者の目に留まり、スカウトされた。オーディションを受け、HIROの前で熱唱。惜しくも不合格だったが「卒業したら、またオーディションを受けたい」と、夢はあきらめていない。

 昨夏は背番号「15」で一塁手だったが、今春からエースに成長。部員はわずか11人で、1年生が入部する前は7人だった。「冬は守備練習でも空いているポジションがあった」と言う。腐らずに、午前7時からの朝練で走り込み、スタミナアップ。3番として2安打2打点の活躍で、打って、投げての大黒柱になった。

 大好きなカラオケは最高得点93点。美声が売りだが、「もっと点数を上げていきたい」と満足はしていない。年明け以降はカラオケも封印して野球に集中。憧れのEXILE・TAKAHIROとシャウトする日を夢見て、一戦必勝で戦い抜く。【前田祐輔】