全国高校野球静岡大会を制し、3年ぶり5度目の夏の甲子園出場を決めた常葉学園菊川は28日、静岡県菊川市の同校で記者会見を開き、同日朝、今月31日をもっての退任を表明した森下知幸監督(55)が甲子園まで指揮することを正式発表した。

 会見には土屋義人校長、森下監督、黒沢学部長が出席。冒頭で、土屋校長は「(インター)ネット上の反響が大きく、今回、お騒がせした責任の重大さを痛感しております」と謝罪。その上で「再度、本人に強く慰留し、本人にも了承していただきました」と経緯を説明した。

 森下監督は終始うつむき加減で会見に臨み「多くの方に迷惑をかけてしまい、大変なことをしてしまったと思っている。まずは選手に頭を下げておわびしたい」と神妙な面持ちで話した。会見終了時に深々と頭を下げ、会場を後にした。

 同監督は同日朝、選手の前で退任を表明。理由は8月から御殿場西の監督に就任することを挙げたが、会見では甲子園後の去就について明言を避けた。報道陣からの質問に考え込み「(御殿場西の監督については)まず甲子園があるので。それはその時に」と話すにとどめた。当初は甲子園には帯同せず、高橋利和副部長が新監督になる見通しとなっていたものの、日本高野連が「教育上の見地などから、認められない」との方針を示した。