第99回全国高校野球静岡大会(7月8日、草薙球場で開幕)の組み合わせ抽選会が24日、静岡市の清水マリナートで行われ、出場112校が参加した。春夏連続の甲子園を目指す第2シードの静岡は、聖隷クリストファー-浜名の勝者と初戦で対することになった。聖隷は秋の王者で、浜名も強豪校。どちらが勝ち進んでもシビアな相手になる。

 昨夏と同じ「56番」に入った静岡の隣、54番に聖隷クリストファーが飛び込むと、場内にどよめきが起こった。聖隷は秋の王者で、静岡を1-0で破っているからだ。

 昨秋県大会準々決勝。聖隷の左腕エース河合竜誠投手(3年)は、最速120キロに満たない直球と鋭いスライダーで、静岡を相手に凡打の山を築いた。常に強力打線の静岡だが、昨夏4回戦ではスローカーブを得意にする浜松商の左腕・増田理人投手(当時2年)を打てずに敗れ、今春の東海大会準決勝でも、至学館(愛知)の変則左腕・川口龍一投手(3年)に封じ込められた。「ゆるい左投手が苦手」のイメージは定着しつつある。

 だが、静岡の小柳廉主将(3年)は堂々と自信を口にした。「どちらが来るか分からないですが、聖隷には悔しい思いをさせられているので、リベンジしたいです。小田(義人)コーチ(69)から指導を受けて、どんな投手にも対応できるように準備しています。不安はないです」。

 聖隷と1回戦で戦う浜名は、昨夏16強。現チームは秋、春と県大会出場を逃したが、03年のセンバツに出場し、03年、06年、09年の夏は決勝に進出した実力校だ。エース若松朋弥投手(3年)は経験豊富な技巧派右腕。静岡は、どちらが相手でも初戦から気を抜けず、栗林俊輔監督(44)は「初戦から一戦必勝で集中して戦います」と気を引き締めていた。【鈴木正章】