名門・磐城が4投手による無失点リレーで、春の県大会3位、同東北大会4強の東日本国際大昌平を2-0で下し、6年連続で初戦を突破した。同じいわき支部で新チームから3連敗中の難敵だったが、初回に相手失策から先制し逃げ切った。相手に的を絞らせない効果的な継投策がはまった。
「ヨッシャー!」。4番手でマウンドに上がった左腕小山泰生(2年)は最終打者を打ち取ると、グラブを外した右手でガッツポーズをつくって絶叫した。3投手から勝利のバトンを受け継いだ背番号18は「僅差だったので緊張していた。自分たちの野球で勝ててよかった」と胸を張った。
小刻みなジグザグ継投がはまった。同校OBの木村保監督(46)は3回も負けている難敵撃破の秘策を温めていた。「相手の打線は強力なのは分かっている。1人1人の持ち味を生かして継投、この組み立てしかなかった」。先発の背番号8右腕松本健吾(3年)が3回無失点で好発進すると、4回からは軟投左腕の佐々木祐人(2年)にスイッチ。5回途中から過去3戦の敗戦投手・大久保雅史(2年)も2回2/3を無失点で意地を見せた。注目の「福島のギータ」こと相手4番柳葉潤外野手(3年)には徹底した外角攻めで無安打2三振に封じ込んだ。
最高のシナリオになった。木村監督がこだわっていたのが、小山のストッパー起用だ。小6で楽天ジュニアに選出され、高1夏からベンチ入りを果たした好素材が昨秋から腰痛に苦しんでいた。今春の県大会は1回2/3を投げ再び腰の違和感で降板。その後は体重を4キロ減の70キロまで絞り込んで、夏に照準を合わせてきた。有望左腕が復活を遂げ、木村監督は「小山が最後と決めていた。やっと夏のスイッチが入った」と目を光らせた。小山も「絶対に間に合わすつもりで調整してきた。目標は日本一。先輩と仲間を信じて投げたい」と意気込んだ。【高橋洋平】

