近鉄、阪神でプレーした元プロ野球選手で、甲子園初采配だった中村良二監督(49)は、勝利に目を赤くした。「神野は本当に勝負強い。選手全員が、出来過ぎなくらい、力を出してくれた。100点満点」。4番神野の頼もしい働きが、監督を男にした。【真柴健】

 ◆神野太樹(じんの・たいき)1999年(平11)9月29日、名古屋市生まれ。松栄小3年から「中京エンペラーボーイズ」で野球を始める。天理では1年夏から背番号20でベンチ入り。その年の夏の甲子園には背番号9で出場した。高校通算14本塁打。座右の銘は「きっとうまくいく」。172センチ、77キロ。右投げ右打ち。

 ◆2打席連続本塁打 天理・神野が記録。今大会の神戸国際大付・谷口(対北海)に次いで大会通算33人目(35度目)。神野は15年夏にも1年生で出場しているが、今大会は初打席から連発。大会最初の打席から2打席連発は史上初。

 ◆元プロ監督 選手として近鉄、阪神に在籍した天理・中村良二監督が出場。教職10年や研修で資格回復が可能になった84年以降、元プロの甲子園出場監督は10人目(独立リーグ出身者除く)。勝利は15年夏の山本皙監督(大阪偕星学園)楠城徹監督(九州国際大付)以来。