第99回全国高校野球選手権大会は20日、第12日の準々決勝4試合が行われ、ベスト4が出そろう。

<見どころ>

▽準々決勝

【第1試合(8:00)三本松(香川)-東海大菅生(西東京)】

 清宮を倒した者同士の対決だ。三本松は6月の招待試合・早実(西東京)戦で清宮幸太郎らを抑え完封勝利し、自信をつけた。今大会では創部108年目で初の8強と快進撃が続く。エース佐藤圭悟(3年)投手は打たせて取る投球が持ち味で、初戦は下関国際(山口)を相手に27個中15個が内野ゴロでのアウト。3回戦の二松学舎大付(東東京)戦では、4併殺を含む20個のアウトが内野ゴロで、わずか87球で2失点完投した。遊撃の黒田一成内野手(3年)ら、内野守備の堅さも武器だ。

 東海大菅生は西東京決勝で早実を撃破。今大会は初戦の高岡商戦で11安打11得点、3回戦の青森山田戦では19安打9得点と打線が好調。2試合で3番の小玉から、4番片山、5番奥村、6番佐藤が1本ずつ本塁打を放っている。初戦で松本健吾投手(3年)が1失点完投、次戦は戸田懐生投手(2年)が1失点完投と投手力も充実している。

◆三本松のおもなOB 元阪急東哲也、元ヤクルト川畑勇一ほか

◆東海大菅生のおもなOB ロッテ金森敬之、ソフトバンク笹川隆コーチほか

【第2試合(10:30)天理(奈良)-明豊(大分)】

 天理は初戦の2回戦大垣日大戦で「天理のバレンティン」こと神野太樹外野手(3年)が2打席連続本塁打を放つなど6-0で完勝。3回戦は神戸国際大付と延長11回の死闘を2-1で制した。投手陣は、エースの碓井涼太投手(3年)が3回戦で11回完投。左腕の坂根佑真投手(2年)は初戦で完封勝利を挙げている。

 明豊の注目打者は3番・浜田太貴外野手(2年)。初戦の2回戦、坂井戦では8回の決勝逆転2ランを含む3安打4打点。延長12回に3点差逆転サヨナラの劇勝を収めた、3回戦の神村学園戦でも、2試合連発となるソロ本塁打を含む3安打4打点。最後はサヨナラ押し出し四球を選び試合を決めた。打線全体も2試合続けて15安打している。

◆天理のおもなOB 元ダイエー門田博光、3大会連続五輪金メダリスト野村忠宏ほか

◆明豊のおもなOB 元マリナーズ城島健司、ソフトバンク今宮健太ほか

【第3試合(13:00)広陵(広島)-仙台育英(宮城)】

 広陵は3試合連続の2桁安打で中京大中京、秀岳館、聖光学院と強豪を連破。アマNO・1捕手との呼び声も高い中村奨成捕手(3年)はここまで3戦連発の4本塁打と大暴れ。今大会13打数10安打10打点のバットはもちろん、強肩で守備面の評価も高い。3回戦の聖光学院戦では6回に同点の2点適時打、9回に決勝の勝ち越し2ランと勝負のかかる場面での強さも見せた。

 仙台育英は3回戦で、劇的なサヨナラで大阪桐蔭を破った。エース左腕の長谷川拓帆(3年)はここまで3試合24イニングを投げわずかに1失点。2回戦で日本文理に1-0、3回戦で大阪桐蔭に2-1と接戦をものにする強さがある。

◆広陵のおもなOB 阪神金本知憲監督、広島野村祐輔、巨人小林誠司ほか

◆仙台育英のおもなOB ヤクルト由規、ソフトバンク上林誠知ほか

【第4試合(15:30)盛岡大付(岩手)-花咲徳栄(埼玉)】

 盛岡大付は1回戦で昨夏Vの作新学院を撃破し波に乗る。身長165センチの小さなスラッガー3番植田拓外野手(3年)は3回戦でついに爆発。9回に同点ソロ、延長10回にダメ押しの2打席連続3ランを放ち、高校通算62発に伸ばした。

 花咲徳栄はスター揃い。打者では3番西川愛也外野手(3年)、4番野村佑希内野手(2年)がともにプロ注目の強力クリーンアップ。投げては先発の綱脇彗投手(3年)から、プロ注目の150キロ右腕・清水達也投手(3年)へのリレーで3試合を勝ち上がっている。

◆盛岡大付のおもなOB ソフトバンク松本裕樹、タレント山川恵里佳ほか

◆花咲徳栄のおもなOB ロッテ根元俊一、ボクシング前WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志、広島高橋昂也ほか