もう1人の満塁男、済美(愛媛)吉岡は敗戦の悔し涙にくれた。

 盛岡大付・小林の満塁弾直後の5回裏1死満塁で「クリーンアップとして1本出す責任がある」とバックスクリーンへ1発。小学6年秋のソフトボールの練習中、どこからか飛んできた“流れ弾”の打球であごを骨折し、半年間練習できず。それでも泣き言を言わなかった男が、人生初の満塁弾で歴史をつくった。「勝負強くなろうとしてきたけど、チームが自分を勝負強くしてくれた」と最後まで仲間に感謝した。