昨秋準優勝の札幌日大は、5番・岩田一希二塁手(2年)が決勝スクイズ含め3安打3打点を挙げ、2年連続でベスト4進出。今日7日は休養日で、明日8日に準決勝、9日に決勝を行う。

 札幌日大が「勘違いスクイズ」で2年連続4強入りした。5-5の5回無死満塁。5番岩田が2球目でスクイズを敢行。一塁線に転がった打球に相手内野手は反応できない。三塁走者の高橋飛雅右翼手(2年)が悠々と生還。岩田は一塁を駆け抜け、セーフとなった。意表を突く、会心の内野安打が、決勝点を生んだ。

 実はサインミスだった。打席の岩田が秋場拓也監督(29)からの指示を間違った。指揮官は「いきなりだったのでヒヤッとしましたよ」と苦笑い。一瞬戸惑った高橋は、油断せずにスタートを切った。日頃の打撃練習で熱心にバントに取り組む岩田は「打球の転がり方は狙い通り。セーフになる自信はあった」と胸をなで下ろした。

 このプレーで勢いに乗り、一挙6得点と、試合を決めた。秋場監督は「たまたまです。運もあったのかな」とほほ笑んだ。準決勝の相手は駒大苫小牧。道大会2試合で計6安打4打点の岩田は「駒大苫小牧にも取れるところで点数を取りたい」という。チームは長打6本を含め25安打21得点。大技小技と何でもありの札幌日大打線が準決勝でも爆発する。【西塚祐司】