「ミレニアム世代」屈指の好投手で来秋ドラフト候補の埼玉栄・米倉貫太投手(2年)は、ダルビッシュを超える無限の可能性を秘める。東北高の監督時代にダルビッシュを育てた若生正広監督(67)からフォーム指導を受け、最速145キロにアップ。若生監督から「この時期なら、球速もダルビッシュより上。投手としての素質は全て持っているし、言うことないです」と太鼓判を押される。

 高校時代の「ダルビッシュ」と同じ練習メニューで、素質が大きく開花した。秋以降は通常の距離より少し長めの20メートルで投球練習。ボールの伸びや回転数を意識し、ボールを投げ込む。投球フォームで真っすぐ立つことや体重移動を重点的にチェック。米倉は「(ダルビッシュさんは)こうだったぞ、とか言われので、参考になります」と目を輝かせる。

 目標の投手は、巨人のエース菅野智之投手(28)を挙げる。打者をねじ伏せる姿とともに、「ここぞでの場面でのコントロールがすごいです」と要所での投球にあこがれる。向上心が強く、高校1年時に独学でフォークを習得。スライダー、カーブとともに持ち球に加えた。

 小、中学校と全国の舞台は無縁だが、来年は全国制覇を目標に掲げる。中学時代は浮羽ボーイズに所属し、最高成績は県大会4強だった。「1年生の時から日本一が目標でした。日本一になって、監督に恩返ししたいです」と決意する。