オリンピック(五輪)代表のDNAを受け継ぐ神戸国際大付(東兵庫)の1年生・柴田大成(ひろなり)内野手が、5回コールド勝ちに貢献した。「1打席目は力んで力が入ってしまったけど、2打席目から修正できました」と2安打1打点1盗塁。「夏の大会は100回の記念大会ですし、甲子園に行きたいです」と意気込んだ。

 柴田の母京子さん(46=旧姓・小林)は、96年アトランタ五輪にソフトボール日本代表として出場。投手として高山樹里(41)らとともに戦った。柴田は北京五輪金メダリストの上野由岐子(35)に、抱っこしてもらったこともあるという。「ノックを打ったりしていました」と守備は母仕込み。俊足は、競輪選手だった父方の祖父允夫さん譲りかもしれない。

 世界を経験した京子さんが息子に野球センスを感じたのは、小学校低学年の時。食事中にプロ野球を見ながら、スタートを切るランナーの動きに合わせて体をゆすっていた。「ほっといたらボールを触っているような子でした」と小さな頃から野球は身近なものだった。青木尚龍監督(53)は「将来うちを引っ張っていける選手になると思う」と期待。母のように大舞台で活躍する選手になる。【磯綾乃】

 ◆柴田大成(しばた・ひろなり)2002年(平14)10月24日、名古屋市生まれ。有松小1年から有松ジュニアーズで野球を始め、有松中では東海中央ボーイズに所属。3年夏には全国16強。1年春からベンチ入り。50メートル6秒3。高校通算3本塁打。173センチ、64キロ。右投げ右打ち。