4年ぶり34度目出場の龍谷大平安(京都)が甲子園見学に臨んだ。ヤクルト奥村展征内野手(23)を兄に持つ奥村真大内野手(1年)がハツラツと練習に参加した。「1年生なんで声を積極的に出していきたい」と甲子園を満喫した。

 奥村家は甲子園一族だ。元衆院議員の祖父展三さん(73)は68年のセンバツで監督として甲賀(滋賀)を率いた。父伸一さん(50)も甲西(滋賀)で出場した86年夏の甲子園で本塁打をマーク。卒業後は近大、プリンスホテルでプレーを続けた。現在は運送会社の社長を務めながら、母校甲西の監督として指揮を執っている。日大山形出身の兄展征も13年夏の甲子園、日大三との2回戦で本塁打を放ち、史上2例しかない「父子アーチ」を達成。13年のドラフトで巨人に4位指名され、15年にヤクルトへ移籍している。

 現在、三塁手の控えの真大は「まだ甲子園に出るチャンスはあるけど、今大会で打席に立つことができるなら、ホームランを狙いたい」と自信を見せた。実現すれば「父子アーチ」と「兄弟アーチ」のダブル達成となる。

 中学時代に所属していた草津シニアでは関西選抜に選ばれた。兄がいた日大山形への進学を一時期は考えたが、龍谷大平安の原田英彦監督の「俺と一緒に日本一を目指そう」の言葉に圧倒され、同校を選んだ。今夏の京都大会から背番号13でベンチ入りし、甲子園では15番を背負う。