龍谷大平安(京都)がサヨナラ勝ちで春夏甲子園通算100勝目を挙げた。

 2-2の9回裏2死一塁。安井大貴外野手(3年)の2球目で一塁走者の水谷祥平外野手(2年)が二盗。さらに5球目で三盗に成功すると、安井が左翼線へサヨナラ打を放った。

 勝利の瞬間、原田英彦監督(58)は目頭を押さえ、タオルで顔をぬぐった。グラウンドに校歌が流れる間も、とめどなく涙が頬を伝った。お立ち台に上がった指揮官は目を真っ赤にし「絶対に勝ってやろう、100回大会で100勝を絶対にしてやろうと思っていました。選手らが本当によくやってくれた」と泣いた。

 終盤で2点差を追い付かれる苦しい展開に「相手の気迫を感じた」と振り返った。先発の小寺智也投手(3年)は7回1/3を7安打2失点。「エースに託したが6回ぐらいから右足をつりかけた。それでも、この雰囲気の中で…気持ちのそんなに強い子じゃないのに、本当によく投げてくれた。選手の成長が本当にうれしい」とまた涙した。次戦について問われると「100勝に集中していたので、今はまだあまり次のことは考えられないですね」と最後は笑みを浮かべた。