来春センバツ出場校の選考資料となる第71回秋季全道高校野球(30日開幕、札幌円山ほか)の組み合わせ抽選会が20日、札幌市内で行われた。今夏の甲子園に南北海道代表で出場した北照は、北北海道代表の旭川大高と初戦で対戦することが決まった。北照は甲子園から戻り、最初の練習試合で旭川大高と対戦し完敗。目標の夏春連続出場へ向け、まずは難敵へのリベンジを果たし、勢いをつける。

夏の南大会王者が、いきなり北大会王者と初戦で激突する。北照の伊藤陸主将(2年)は「どこと当たっても、まず初戦が大事。力のある相手だが、自分たちがやってきたことを出し、センバツ切符を勝ち取りたい」と意気込んだ。

対戦が決まった瞬間、屈辱の試合がよみがえってきた。8月12日、甲子園から戻って新チームとして初めて対外試合をした相手が旭川大高だった。結果は5-13と完敗。伊藤は「最初に、あの日のスコアが頭に浮かんできた。あの悔しさを力に、この1カ月練習してきた。同じチームに続けて負けるわけにはいかない」と強い口調で話した。

北照は前チームの主力9人を、全員3年生で固めていた。新チームの中で、今夏甲子園でベンチ入りしていたのは控え野手の伊藤のみ。旭川大高は前チームから4番を担う持丸泰輝、攻守の要、菅原礼央(ともに2年)の主力2人が残り、けん引していた。伊藤は「確実に個の差を感じた。僕らは、その差を埋めるためにチームとして、いかにまとまって立ち向かっていけるか」と気を引き締めた。

悪夢の敗戦から1カ月半。15日の小樽地区突破直後、再びどん底に突き落とされた。17日に北海と招待試合を行い、7-12で敗れた。5回までに10点を奪われた。「これでは全道で勝てないと、さらにチームが締まった。そこで出た守備の課題を、開幕までに詰め直す」と伊藤。弱さに真正面から向き合い、雪辱への力を引き出す。【永野高輔】