「鍵谷ロード」を歩み、プロを目指す。北海でエースで4番を務め主将だった井平光紀投手(3年)が10日、東都大学リーグの中大にスポーツ推薦で合格した。「4年間で使える時間を全部使ってプロに入りたい」と意気込みを語った。

高校の先輩、日本ハム鍵谷陽平投手(28=七飯町出身)は同じ道南出身で中大を経てプロ入り。中大を志望したのは鍵谷の存在も一因だった。中学3年時、函館でのトークショーを見た時から意識した。「強気の投球や直球に憧れる。すべてが目標になる」。大学入学後は投手一本で勝負する。先輩のように戦国東都で鍛えられながら4年後のドラフトに向かう。

高校3年間に後悔はない。今年は重要な三役を担い、南大会4連覇を狙ったが準々決勝で敗退した。「それまで責任を持って野球をすることがなかった。経験できたのは自信になった」。平川敦監督(47)の指導で投球フォームを横手投げに変えた。「上手だったら公式戦で投げられなかったと思う。平川監督がいなかったら今の自分はいない」と感謝しきりだった。

同期の大窪士夢(じゆ)投手(3年)は西武から育成2位指名を受けた。「うれしさより悔しさの方が大きかった。4年間負けないように頑張ってプロで一緒にやりたい」。将来は鍵谷のように自分のサイン入りユニホームを学校に飾るつもりだ。【西塚祐司】

◆井平光紀(いひら・こうき)2000年(平12)4月18日、北斗市生まれ。北斗谷川小1年時に谷川野球スポーツ少年団で野球を始める。北斗上磯中時代は函館東リトルシニア所属。北海では2年春からベンチ入り、2年夏に甲子園出場。今春の全道大会、夏の南北海道大会はともに8強。家族は両親と弟。血液型はO。178センチ、78キロ。右投げ右打ち。