「アイアイ大作戦」で2度目の日本一を狙う。17年夏の甲子園で優勝した花咲徳栄(埼玉)岩井隆監督(48)が「平成30年度文部科学大臣優秀教職員表彰」に選ばれ、15日に授賞式に出席した。

同制度では、教育実践に顕著な成果を上げた教職員などが表彰される。私立学校では、全国数千校の中から30人が選ばれた。倫理の授業でも熱心に研さんする岩井監督は「花咲徳栄自体、道徳教育を1つの柱に開学した。その学校の功績が認められたということだと思います。感激しています」とコメント。さらに「無能な俺を雇ってくれて、指導者としていろいろ学ばせていただいた。諸先輩方には本当に感謝しています」と熱く語った。

硬式野球部監督としては「もう1度、日本一を目指します」と断言した。キーワードは“花咲イズム”。「今までの花咲流、花咲主義を、完璧に全員が確立する年にしたい。花咲イズムの構築です」。戦術はもとより1対1の対話、雑用担当は上級生、ハンマーたたきなどの強化練習…目的と効果を確認、徹底する。

さらに「映像なども取り入れながら、そのイズムを広く作り上げていく」とした。「今年の花咲はイメージ(IMAGE)とイズム(ISM)。アイアイ大作戦でいきます!」。笑いながらも、授賞式会場の東大・安田講堂でよどみなく迷いなく、5年連続夏の甲子園出場、そして日本一へのアプローチを披露した。

その第1歩か、前日14日の練習では「ピッチングマシンを使っての紅白戦」を初導入したという。寒さによる投手の故障防止と、野手の実戦力強化が目的だ。「選手たちが飽きないようにね」。高校生の気持ちをIMAGEしながら、揺るがないISMを築く。【金子真仁】